【ナンガ オーロラライト350DXをレビュー】夏〜秋の登山におすすめ!最強の防水透湿ダウンシュラフ

ナンガオーロラテックスライト350DXをレビュー(おすすめ登山シュラフ) 登山道具

おつかれ山です、マッシュです。

テント泊登山では一般的に、装備の軽量化をこだわりすぎると、快適性が落ちてしまう関係にありますが、僕は両方のいいとこ取りをしたい派です。

荷物は軽くしたい、でも快適性は落としたくない」みたいなわがままを常に考えながら道具選びをしています。

特にテント泊におけるシュラフ(寝袋)は快適性を考える上でとても重要で、寝るだけの道具ではなく、「まったりぬくぬく過ごしたい」と感じている人も少なくないはず。

ナンガオーロラテックスライト350DXをレビュー(おすすめ登山シュラフ)

そこで今回紹介するのが「ナンガ オーロラテックスライト350DX」。
一番の特徴は、表地に使用しているナンガ独自の防水透湿素材オーロラテックスライト」。
濡れに強く、結露や蒸れを防いでくれるので、夜は快適に眠れて、朝には体力フル充電。
主に夏山登山向けですが、快適温度5℃なので夏はぬくぬく、ダウンパンツなどと併用すれば初夏〜秋口まで活躍できます。

そこで本記事では、ナンガ オーロラテックスライト350DXを実際に使ってみて感じたメリット・デメリットを正直レビューしていきます。

オーロラテックスライト350DXの
メリット
オーロラテックスライト350DXの
デメリット
  • 濡れや蒸れに強い
  • 全体的に窮屈感がなく余裕がある
  • 無雪期をほぼカバーできる保温力
  • ジッパー操作がスムーズ
  • 夏山専用シュラフと比べるとやや重い

「ナンガ オーロラテックスライト350DX」を登山で使ってみたレビュー

サイズ感は、身長180cmの僕がレギュラーで寝ても窮屈感なし

ナンガオーロラテックスライト350DXをレビュー(おすすめ登山シュラフ)

身長180cm・体重70kgほどの僕が、中に入っても窮屈な感じは全然ありませんでした。

肩周りは十分な余裕があり寝返りもしやすく、下半身周りも一般的なマミー型シュラフと比べると脚を広げやすいと感じました。

僕は普段28cmのシューズを履いていますが、シュラフの足元部分もつま先が当たることはなく十分な空間が確保されています。

マミー型の窮屈感が嫌で封筒型を使っている人もいると思いますが、オーロラテックスライト350DXなら狭さは感じないので気にならないと思います。

夏山では暑いこともあるが、無雪期ならこれひとつでカバーできる保温力

ナンガオーロラテックスライト350DXをレビュー(おすすめ登山シュラフ)
9月下旬の涸沢キャンプ場。

オーロラテックスライト350DX快適温度5℃なので、天気が良い夏山で使ったときには少し暑く感じる日もありました。

それでも、寒いよりはだいぶマシなので、ジッパーを開けて温度調整すれば対応可能。

夏山で暑い分、オーロラテックスライト350DXひとつあれば、使用できる温度域の幅が広がるので、季節ごとにいくつもシュラフを買う必要がないのはメリットです。

ナンガオーロラテックスライト350DXをレビュー(おすすめ登山シュラフ)
顔周りのドローコードを絞れば保温性アップ。

9月下旬に涸沢でのテント泊で使用したときも全然寒くなかったので、5月下旬から10月上旬くらいの無雪期なら十分使えます。
もし寒いときがあれば、ダウン上下も用意しておけば安心です。

低山なら晩秋まで活躍できるし、平地でのキャンプなら一年中使えます。

ジッパーが超スムーズ!生地を噛むことがほとんどない

ナンガオーロラテックスライト350DXをレビュー(おすすめ登山シュラフ)

シュラフの使い勝手で意外と重要なのがジッパーの動きやすさ。

オーロラテックスライト350DXジッパーは非常に滑らかで、生地を噛むストレスがほとんどありません。

これは、YKK製パーツがスライダー部分に装着されており、生地が挟まる隙間を最小限に抑える設計になっているためです。
それだけでなく、噛み込みが起きたときの生地へのダメージを抑える仕組みになっています。
しかもこのパーツは蓄光式なので、暗闇でも見失うことがありません。

実際に寝たままの状態で何度か開閉しましたが、引っかかりがなく、素早く開け閉めが可能。
夜中に体温調節で少しだけジッパーを開けたいときなど、ストレスフリーなのは大きなポイントです。

表地はややゴワゴワ、裏地はソフトな肌触り

オーロラテックスライト350DXの表地は、防水透湿性能を高めるためにレインウェアのようなしっかりとした生地感があり、多少ゴワゴワした手触りを感じます。
これは防水機能や耐久性やを優先した設計で、登山中のハードな使用にも耐えうる強さがある証拠です。

一方で、シュラフの内側に当たる裏地ソフトな肌触りで、直接触れても快適。
ナイロン生地特有のガサガサ感はなく、リップストップ生地なので耐久性はしっかり備えています。

表地の防水性能が高い分、重量があり、収納サイズも大きめ

ナンガオーロラテックスライト350DXをレビュー(おすすめ登山シュラフ)

オーロラテックスライト350DXは、表地に高性能な防水透湿素材を使っているため一般的な登山用ダウンシュラフよりもやや重いです。

夏山登山におすすめのシュラフ5選」で紹介した中で最も軽いシートゥサミットスパーク7C363gなので、およそ倍の重さがあります。
実際に手に持ってみてもその違いが分かります。

収納サイズも防水生地の厚みやダウンの膨らみで少し大きめなので、リュックのスペースには余裕を持って収納したほうが安心です。
収納する際には付属のスタッフサックではなく、別でドライバッグなどを用意して他の衣類と一緒に収納すれば、収納サイズをトータルで小さくできます。

とはいえ、防水性能と快適性を重視した結果の重量感であり、無理なく使える範囲内だと僕は感じています。
水に強いのでシュラフカバーが不要なのもメリットです。
特に濡れに強いシュラフを求める人には、納得のトレードオフと言えます。

「ナンガ オーロラテックスライト350DX」のスペックと外観

スペック

ブランド名ナンガ(NANGA)
製品名オーロラテックスライト350DX(AURORA TEX LIGHT 350DX)
対応シーズン5月下旬〜10月上旬
中綿素材スパニッシュダックダウン90-10% 760FP
生地表:15dnオーロラテックスライト
裏:15dnリップストップナイロン
内部構造シングルキルト構造
使用温度域快適温度:5℃
下限温度:0℃
重量730g(レギュラー)
ダウン重量350g(レギュラー)
収納サイズ径13×高さ25cm(レギュラー)
付属品スタッフサック、保管用メッシュバッグ

シュラフ本体の実測重量は734g(=753g−19g)でした。

外観

ナンガオーロラテックスライト350DXをレビュー(おすすめ登山シュラフ)

全体の外観。
身体にフィットするマミー型デザインで、効率的に体温をキープ。

ナンガオーロラテックスライト350DXをレビュー(おすすめ登山シュラフ)

表地には15dnオーロラテックスライト、裏地には15dnリップストップナイロンを採用

ナンガオーロラテックスライト350DXをレビュー(おすすめ登山シュラフ)

ジッパーに沿ってドラフトチューブが設定されており、冷気をシャットアウト。

ナンガオーロラテックスライト350DXをレビュー(おすすめ登山シュラフ)

顔周りのドローコードを絞れば保温性アップ。

ナンガオーロラテックスライト350DXをレビュー(おすすめ登山シュラフ)

ジッパーはYKK製の特殊パーツを採用、スムーズに開け閉め可能で、噛みにくく、万が一噛んでしまっても生地を傷めない構造。
蓄光式なので暗闇でも見えます。

ナンガオーロラテックスライト350DXをレビュー(おすすめ登山シュラフ)

付属のスタッフサック
収納サイズが大きくなりがちなので、後述の「シートゥサミットEvacドライバッグ」に他の衣類と一緒に詰めることでデッドスペースを減らせる。

ナンガオーロラテックスライト350DXをレビュー(おすすめ登山シュラフ)

付属の保管用メッシュバッグ
スタッフサックに詰めたまま長期保管するとダウンが潰れて保温力を失う原因になるので、自宅に帰ったらこのメッシュバッグに入れて保管しましょう。

「オーロラテックスライト」とはナンガ独自開発の防水透湿素材

ナンガオーロラテックスライト350DXをレビュー(おすすめ登山シュラフ)

オーロラテックスライト」とは、ナンガ独自開発防水透湿素材で、15デニール極薄軽量ナイロンを使用。
高性能な耐水性透湿性を備えており、外からの水やテント内結露を防ぎつつ、内部の湿気を効率よく逃がします。
そのためシュラフカバー不要で快適に眠ることが可能。

軽量化を追求しながらも防水性と透湿性を両立しており、夏山登山から無雪期のテント泊まで幅広く活躍します。
内側には肌触りの良い素材を採用し、長時間の使用でも快適です。

オーロラテックスライト」と「オーロラライト」の違いについて疑問に思うかもしれませんが、同じだと思って構いません。
前述のとおり「オーロラテックスライト」はナンガが開発した素材の名称であると同時に、その素材を使用したシュラフのシリーズ名にもなっています。
オーロラライト」はシリーズの名称で使われることが多いですが、つまりは「オーロラテックスライト」シリーズと同じ意味で、略して言ってるだけです。

一緒に揃えたい「シートゥサミットEvacドライバッグ」

ナンガオーロラテックスライト350DXをレビュー(おすすめ登山シュラフ)

ロール式の開口部を締めて圧縮することで、底面から空気が抜けてコンパクトになるドライバッグです。

平らに潰れるので登山リュックの底面にフィットさせやすいのがメリット。

オーロラテックスライト350dxは収納サイズがやや大きめなので、他の衣類と一緒に収納することで単体で収納するよりもデッドスペースを少なくして、より効率よくパッキングできるようになります。

「ナンガ オーロラテックスライト350DX」はこんな人におすすめ

ナンガオーロラテックスライト350DXをレビュー(おすすめ登山シュラフ)

ナンガ オーロラテックスライト350DXは、「夏山を含めた無雪期のテント泊登山を楽しむ人」におすすめのシュラフです。
快適温度は5℃前後なので、5月〜10月の幅広いシーズンで活躍。
ダウンパンツやインナーを組み合わせれば、初夏や秋口の肌寒い時期にも対応できます。

また、「テント内の結露や湿気に強いシュラフが欲しい人」にもおすすめです。
防水透湿素材「オーロラテックスライト」が外からの水を防ぎ、内側の湿気を逃がしてくれるため、シュラフカバーが不要。
耐久性も備えているため、擦れにも強いのが魅力です。

「ナンガ オーロラテックスライト350DX」レビューまとめ

ナンガオーロラテックスライト350DXをレビュー(おすすめ登山シュラフ)

ナンガ オーロラテックスライト350DX」は、とにかく水に強いシュラフ。
濡れを気にせずぬくぬく過ごせる安心感は、登山において何よりの魅力です。

夏山専用の軽量モデルと比べるとやや重さはありますが、その分、防水性・耐久性がしっかり備わっており、快適温度5℃というスペックも心強いポイント。
夏山をメインに、無雪期の山行をこれ一つでカバーできるのは大きなメリットです。