【百名山・トムラウシ山】短縮コースで日帰り登山 2025.6.10

トムラウシ短縮コース日帰り登山日記 北海道・東北・新潟

おつかれ山です、マッシュです。

本記事では北海道の百名山、トムラウシ山の登山レポートを紹介します。

北海道遠征の初日に登った羊蹄山を下山後、車で約5時間かけてトムラウシ短縮コース登山口へ。

そのまま駐車場で車中泊して翌朝登山開始しました。

この日は、今まで登山してきた中で一番天気のいい日だったと思えるくらいの快晴。

風もほぼなかったので6月上旬の北海道とは思えないくらいに暑かったです。

本記事では、登山道の様子や山頂からの眺望、当日の装備などを紹介しています。

これからトムラウシ山に登る予定の人は、ぜひ参考にしてください。

羊蹄山の日帰り登山レポートはこちら

トムラウシ山とは、日本最後の秘境とも呼ばれる名峰

トムラウシ短縮コース日帰り登山日記

トムラウシ山(標高2,141m)は、北海道・大雪山系の南部に位置する日本百名山のひとつです。

アイヌ語で「花の多いところ」を意味するとされ、その名の通り山頂へ至る道中では高山植物が咲き誇り、短い夏の彩りを楽しむことができます。

山容はなだらかな裾野から岩稜帯まで変化に富み、山頂からは大雪山の主峰・旭岳や十勝連峰、さらには遠く日高山脈まで見渡せる大展望が広がります。

その雄大さから「日本最後の秘境」とも呼ばれ、登山者にとって憧れの存在となっています。

トムラウシ短縮コース登山口の基本情報

トムラウシ短縮コース日帰り登山日記(登山口駐車場)

トムラウシ山短縮コース登山口は、トムラウシ温泉東大雪荘から車で30分以上(約8kmの砂利道)かかる超山奥にあります。

軽自動車でも行けますが、段差も多くあるので、なるべく平らな場所を選びながら安全運転していきましょう。

トムラウシ短縮コース日帰り登山日記
トムラウシ温泉東大雪荘からトムラウシ短縮コース登山口まで向かう林道

駐車場

短縮コースの駐車場は意外広いので、通常であれば停められないことはなさそうですが、夏の週末は混雑して溢れることもあるようです。

トイレ

トイレはありますが、僕が来た日(6月10日)は閉鎖されていました。

夏山期間にならないと開かないのかもしれません。

スマホ電波の通信環境(docomo)

登山口への道中はずっと圏外でしたが、登山口に着いたら電波良好でした。

トムラウシ短縮コースの日帰り登山データ

トムラウシ山 短縮コース / マッシュさんのトムラウシ山の活動データ | YAMAP / ヤマップ

YAMAPユーザーなら上記リンクから登山データを見ることができます。

こちらのデータも参考にしてください。

トムラウシ短縮コースの日帰り登山レポート

短縮コース登山口〜カムイ天上

トムラウシ短縮コース日帰り登山日記(登山口)

トムラウシ短縮コース登山口です。
ここで登山届も提出できます。

トムラウシ短縮コース日帰り登山日記

歩き始めて15分ほどでトムラウシ温泉東大雪荘から登ってくるコース(短縮じゃない方)との合流地点に着きました。

トムラウシ短縮コース日帰り登山日記

朝ごはん代わりのエネもち
腹もち良しです。

カムイ天上。
ここからトムラウシ山の山頂が見えます。
同じに日に登った人はカムイ天上付近で獣臭がしたと言っていました。
僕はまったく感じませんでしたが。笑

トムラウシ短縮コース日帰り登山日記

十勝連峰が全部見えます。

コマドリ沢〜前トム平

トムラウシ短縮コース日帰り登山日記

コマドリ沢への下り坂。
コマドリ沢へ一旦下ったあとに前トム平へ登り返します。
残雪で登山道も分かりにくいので道迷い注意。

トムラウシ短縮コース日帰り登山日記

早くも2個目のエネもち

トムラウシ短縮コース日帰り登山日記

コマドリ沢から前トム平への登り返し。
この日一番の急登でした。

トムラウシ短縮コース日帰り登山日記

6本爪アイゼン装着しましたが、腐れ雪で全然刺さらず。
足が重くなっただけでした。

トムラウシ短縮コース日帰り登山日記

前トム平への登りがキツすぎるので、速攻性のあるKODAでエネルギー補給。

トムラウシ短縮コース日帰り登山日記(前トム平)

前トム平に到着。
このあとも登り坂はありますが、一番キツいポイントはクリア。

トムラウシ短縮コース日帰り登山日記(前トム平)

山頂見えますが、まだまだ遠い。

ロックガーデン〜山頂直下

トムラウシ短縮コース日帰り登山日記

ロックガーデン。
大きな岩がゴロゴロしていて歩きにくい。
転倒したら大怪我しかねないので注意して進みます。

トムラウシ短縮コース日帰り登山日記

山頂が近くなってきた。

トムラウシ短縮コース日帰り登山日記

消化の早そうなライスピュレ補給。

トムラウシ短縮コース日帰り登山日記

山頂直下のキャンプ場。
まだ残雪に覆われています。

トムラウシ短縮コース日帰り登山日記

山頂への最後の登り坂。
ここも大きな岩がゴロゴロしているので、転げ落ちないように注意です。

トムラウシ山頂

トムラウシ短縮コース日帰り登山日記(山頂)

トムラウシ山(2,141m)に到着。
スタートから4時間かかりました。
これで百名山91座目です。

トムラウシ短縮コース日帰り登山日記(山頂)

左の一番高い山が旭岳(2,291m)。

トムラウシ短縮コース日帰り登山日記(山頂)

一番左の綺麗な形の山が下ホロカメットク山(1,668m)。
右手前の山がオプタテシケ山(2,012m)。
その他、美瑛岳、十勝岳、富良野岳などなど、十勝連峰の山々がすべて見えます。

トムラウシ短縮コース日帰り登山日記(山頂)

遠くに見えるのは日高連峰。

下山

トムラウシ短縮コース日帰り登山日記(山頂)

苗場山みたいな真っ平な山がある。

トムラウシ短縮コース日帰り登山日記

前トム平を上から見る。

トムラウシ短縮コース日帰り登山日記

本日3個目のエネもち

トムラウシ短縮コース日帰り登山日記

コマドリ沢からの登り坂。
ここを登ればあとは登山口へ下るだけ。

トムラウシ短縮コース日帰り登山日記

コマドリ沢からの坂を登り切った付近。
本来の登山道がどこか分からないので、YAMAPの地図がないと帰れませんでした。

下山後の温泉「トムラウシ温泉東大雪荘」

トムラウシ短縮コース日帰り登山日記(トムラウシ温泉東大雪荘)

下山後は、トムラウシ温泉東大雪荘へ。
めっちゃいい温泉だったので、今度はここへの宿泊を目的に再び訪れたいなと思いました。

車中泊 上富良野町「千望峠駐車場」

トムラウシ短縮コース日帰り登山日記

翌日の旭岳登山に向けて、この日は上富良野町の千望峠駐車場で車中泊しました。
十勝連峰を一望できるロケーション最高な場所です。

トムラウシ短縮コース日帰り登山の装備一覧

羊蹄山(蝦夷富士)の日帰り登山で装備していたアイテム、もしくはリュックに収納していたアイテムの一覧です。

種類ブランド
商品名
ドライレイヤー(上下)ミレー
ドライナミックメッシュ ノースリーブ
ドライナミックメッシュ ボクサー
レビュー記事あり)
ベースレイヤーファイントラック
ラミースピンエア T
トレッキングパンツザ・ノースフェイス
アルパインライトパンツレビュー記事あり)
フリースザ・ノースフェイス
エクスペディショングリッドフリースフルジップフーディー
レビュー記事あり)
防風シェルザ・ノースフェイス
ベンチャージャケットレビュー記事あり)
レインウェア(上下)ミレー
ティフォン ストレッチ ジャケット
ティフォン ストレッチパンツ
帽子ザ・ノースフェイス
バーブキャップレビュー記事あり)
サングラスオークリー
レーダーロックパス
グローブザ・ノースフェイス
L1プラスシェルグローブレビュー記事あり)
グローブブラックダイヤモンド
ライトウェイトスクリーンタップライナー
ソックスダーンタフ
#1972 ライトハイカー
リュックマムート
リチウム20レビュー記事あり)
ポーチパーゴワークス
スナップ
ボトルホルダーマムート
リチウムアドオンボトルホルダー
ボトルナルゲン
OTFボトル
トレッキングポールブラックダイヤモンド
トレイル
登山靴サロモン
スピードクロス6レビュー記事あり)
6本爪アイゼンモンベル
スノースパイク6
温度計エンペックス
サーモマックス50
ファーストエイドキットシートゥーサミット
ファーストエイドドライバッグ3L
モバイルバッテリーCIO
SMARTCOBY Pro SLIM CABLE 10000mAh

トムラウシ短縮コースの体力レベル・技術レベル

トムラウシ短縮コース日帰り登山日記

体力レベルと技術レベルを★5段階で表すと、

  • 体力レベル:★★★★☆(4/5)
    トムラウシ山は標高2,141mとそれほど高くはないものの、短縮コースでも標準タイムで往復約10〜11時間かかるロングトレイルです。
    累積標高差も大きく、アップダウンの連続や広大な高原地帯の歩きが体力を削ります。
    長時間の行動に耐えられる持久力が必須であり、日帰り登山としてはかなり体力を要する部類に入ります。
  • 技術レベル:★★★☆☆(2/5)
    基本的には登山道が整備されており、ロープや鎖を使うような危険箇所は少ないです。
    ただし、岩稜帯やガレ場の歩行、道迷いしやすいハイマツ帯や広い高原の縦走路など、ルートファインディング力が問われる場面があります。
    また天候が崩れると視界が奪われやすく、低体温症などのリスクも高まるため、中級レベルの技術が求められます。

トムラウシ山は「体力的には上級寄り、技術的には中級」の山といえます。
アクセスの悪さや行程の長さから“日本最後の秘境”と呼ばれる所以があり、挑戦する際は十分な準備と余裕をもった登山計画が欠かせません。

トムラウシ山遭難事故(2009年7月16日)

2009年に発生した大規模な遭難事故は、多くの犠牲者を出した痛ましい出来事であり、山の厳しさを知る上で避けて通れない教訓となっています。

事故の概要

2009年7月16日、ツアー登山の一行がトムラウシ山で悪天候に見舞われ、低体温症などによってツアーガイドを含む参加者8名が死亡する大規模な遭難事故が発生しました。

夏山シーズンにもかかわらず、強風・豪雨・低温が重なり、想定外の悪条件となったことが原因のひとつとされています。

さらに、ガイドやツアー会社の判断、参加者の装備や体力の不十分さも重なり、悲劇的な結果となりました。

登山者が学ぶべき教訓

この事故から学べる最も大きな教訓は、夏山であっても悪天候に備えた装備と計画が必須であるということ。

特に標高の高い大雪山系は天候が急変しやすく、低体温症のリスクが高まります。

加えて、体力や技術に見合った登山計画を立てること、無理をせず引き返す判断を持つことが重要です。

トムラウシ山に限らず、山を楽しむためには「自然を甘く見ない姿勢」と「安全を最優先にする意識」が欠かせません。